ジッツオ互換で AM5 を EQ6 ピラー脚に装着したい

コスモ工房さんで作って頂いたアダプター (T3746) の雄姿.これでEQ6 用ピラー脚へのAM5の着脱が楽ちんに!ノブネジの先端は樹脂系になっており、ボス部分に傷が入らない親切設計.

 以前、ZWO PE200 というハーフピラーを導入した記事を書きました。その後も、EQ6 付属の三脚とともに、遠征先や自宅で活躍してくれているわけですが… 人間おそろしいもんで、何か一つ解決すると次なる欲が湧いてくるわけで…

 そもそも ZWO の AM5 はオプションの三脚を見てもわかる通り、赤道儀と三脚の接続はジッツオ5型の互換規格で接続されます。純正のオプション三脚はそこそこ高いので、ユーザーの中にはアマゾンで見かける INNOREL RT90CG というジッツオっぽい三脚を使っている方もいるようです。

【左】AM5 + EQ6付属三脚の接続例.【中央】AM5 + PE200 + EQ6付属三脚の接続例.【右】AM5 + EQ6用ピラー脚の場合.いずれもコスモ工房さんのパーツを使用.

 はじめ、自分は AM5 を導入したさい EQ6 の付属三脚での運用を考えていたので、コスモ工房さんからアダプター T3391 を購入し、これを AM5 の底面に装着して観測していました(上図【左】)。しかしあるとき、望遠鏡と三脚の衝突事故を機に純正のハーフピラーを導入。これによって、AM5 の底面には冒頭の写真のとおり、ジッツオ互換のボスがつくことになりました。なおハーフピラーの底面には先の T3391 がくっつき、これで EQ6 付属三脚に接続できます(上図【中央】)。

 しかし、自分は EQ6 用のピラー脚も持っているので、自宅での運用時はこちらに AM5 を載せたくなるようになってしまいました(あぁ… なんて欲深い)。このピラー脚はキャスターが付いているので、これが何かと便利なのですよね。もちろん、コスモ工房さんのアダプター T3391 を使えば、ピラー脚に付属するメスパーツを使って装着できるのです。しかし、この方法は二つめんどいことがあります。

  1. EQ6用ピラー脚のメスパーツは、一度ピラーから取り外さないと、赤道儀との脱着ができない。
  2. 運用方法によって、T3391 をAM5側に取り付けたり、ハーフピラーPE200側底部に取り付けたり交換作業が煩雑になる。
EQ6用ピラー脚に付属している赤道儀接続アダプター.赤道儀との接続はピラー側のノブネジを使う.このノブネジはピラーに装着された状態では回すことが不可能.

 「このくらい贅沢言わず頑張ってやれよ~」って言われそうなのですが、兎にも角にも AM5 の底部パーツの交換はなるべくしたくないのです。1つの赤道儀に対し、脚への接続方法が混在していると、万が一遠征先でパーツを忘れたりしたら望遠鏡を組み上げることすらできません(実は1回やらかしましたw)。そこで、AM5の底部は純正のジッツオ互換ボスのままいくとして、ピラー脚のほうがどうにかならないか、特注パーツの製作をコスモ工房さんに相談してみることにしました。

コスモ工房製 T3746 をEQ6用ピラー脚に取り付けた様子.
ピラー脚との接続は T3746 側にネジが切ってあるので、3点できっちり固定されます.

 その結果、色々と試行錯誤して頂き、夢のパーツ T3746 をお作り頂くことができました。これはZWOの三脚やハーフピラーに使われているジッツオ5型互換系のボスを受けることができ、3点のネジで締め上げて固定することができます。もちろん EQ6 用ピラー脚に接続できる設計になっている優れモノです。このパーツのお陰で、ピラー脚への AM5 の脱着も大変効率的になりとってもハッピーになりました。

T3746 を介して AM5 と望遠鏡 (ミード25.4cm) を載せた様子.3点のノブネジで、ジッツオ互換ぼボスをしっかり締め上げて固定.

 AM5を載せ、さらに手持ちの一番重い機材ミード25.4cmとカウンターウェイトを載せてみました。特にガタつくこともなく、ガッチリ固定されており、夜の撮影でも安心して運用できています。コスモ工房さん、この度は大変お世話になりました m(__)m ペコリ

カテゴリー: 観測機材 タグ: パーマリンク

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