2022/02/24の観測

矮新星 SX LMi (2022/02/24) の光度曲線

久方ぶりに、院時代のライフワークだった矮新星の観測をしました。VSNET を見たらこの星が面白そうだったので、リハビリや機材テストも兼ねて撮りました。スーパーアウトバースト中みたいで、0.2~0.3 mag 程度のスーパーハンプが検出されました。とりあえず VSOLJ-obs にも報告済みです。

ノーフィルターで撮像した画像例(上が北)。V = SX LMi、C = 比較星 (12.97 Vmag)、K = チェック星 (14.35 Vmag)。

↑観測した画像の例です。視野は約26 x 22 分角という感じです (f=1600mm)。ビニングは 3×3 としました。使ったカメラのピクセルサイズが 4.54 ミクロンということもあり、まぁ 3×3 でも問題無いだろうと判断しました。アンダーサンプリングにならないか、多少心配しましたが、かつて 大学の ST-7XE (9ミクロン) で観測していたときは 2×2 ビニングで撮っていたので、まず問題無いですよねぇ(多分)。

測光については、AIP4Win (v2.4.10) を使いました。このソフト、いつの間にやら、ソフト側で registration が要らなくなって、誰でもインストール&利用できるようになっています。ただし、ココにアクセスしてコミュニティにユーザー登録をしないと、DL 画面に行けないようになっています。自分がかつて使っていた頃に比べると、だいぶバージョンがあがっていますが、おいおい!っていうバグもありますね。例えば、ダークやフラットのマスターフレームを作成し、それを保存しようとすると、エラーが発生します。これは以前は普通に使えた機能なのですが・・・。


ちなみに、数年前からチマチマと(教育・普及向けの資料撮影用)としてマイ機材を増やしていたのですが、昨年、ひょんなことからミードの25cm (F6.3 / ワイドフィールド版) を知り合いの方から譲り受けることになりました。フォーク架台(LX-200)は通電もせずお亡くなりになっていたので、架台から鏡筒だけ外して使用しています。鏡筒については、手持ちのスカイウォッチャー EQ6R pro (アリミゾ)に載せたかったので、アリガタレールがくっつくように、厚み1cm程度のアルミ板を職場の工作機械で加工して、ゲタを3つ作り、なんとか鏡筒にひっつけております。

自宅の庭にたたずむマイ観測機材ども。

↑こちらがマイ機材(の一部)です。ピラーもスカイウォッチャー製(ケンコーがOEMで出しているやつと多分同じ)で、車輪がついているのが good です。実は1年半くらい前に、家を建てた関係で庭があり、自宅観測用に土間コンを打ったところがあるので、そこにピラーを出しています。連夜で撮影が続くときはタイヤ保管用の銀色のカバーをかぶせて出しっぱなしにすることもありますが、雨天が心配されるときは軒下に移動させます。夏場の灼熱期間や台風などが心配される場合は、赤道儀や鏡筒は基本屋内に退避させています。

なお、赤道儀の制御についてはハンドコントローラーでやっていました(メジャーどころの資料撮影では事足りるので)。しかし、さすがに変光星観測となってくるとハンドコントローラーでは物足りないので、最近は WiFi アダプターを差して、スマホから SkySafari などで自動導入&遠隔操作しています。

20~30cm 級の鏡筒はいつかお金が貯まったら… と遠く夢見ていただけに、急に理想の筒が手に入ってしまったので、ついついヤフオクで良さげな CCD がないか眺めている日々でした。そんなとき、この2月に QSI 628s なるモノクロ冷却CCDカメラ(16 bit)を発見し、なんとかお小遣いでも買えそうな額だったので、即決でポチってしまったわけです。CCD の制御に関しては APT (Astro Photography Tool) という撮像・赤道儀・オートガイドなどの制御を統合的に行うソフトを使っています。まだ使い慣れないのですが、似たようなソフトとして N.I.N.A. (NIGHTTIME IMAGING ‘N’ ASTRONOMY) といのもあり、今後はどっちが自分に合っているか試しながら使っていこうと考えています。

オートガイドについては Orion StarShoot というのを使っていますが(これは姫路に居た2013年頃に買ったやつです)、今回のテスト観測では使いませんでした。というのも、極軸合わせは QHY の PoleMaster を持っているので、これで合わせるとかなりイイ感じの追尾精度が出るからです(眼視極望で合わせたのと大差無いという意見もあるようですが)。ただし、今後5~6時間という長時間の連続測光をやるようなときは、オートガイドがあったほうが安心でしょう。

制御用のPC については中古ジャンクで買った Surface Pro3 を使っていまして、庭で撮影中は適当な箱に入れて屋外に放置し、それを室内のPC(無線経由)からリモートで監視・操作しています。Surface はコンパクトなので遠征撮影先でも重宝しているのですが、USBの差し口が1つしか無いので、使う機材によってはUSBハブが必要になります。

IMAKO Observatory から見た南向きの眺め。

↑自宅の庭から見た南方向です。ほぼ田園が広がり、南向きで邪魔になるのは電線くらいです。家を建てるさい、土地探しをしたときは、撮影・観測のことを考えて、とにかく南の空が開けているところを探しました。山の稜線の上にはカノープスもよく見え、最終目標である自宅からの新星サーベイのためにも(いつ開始するかはまだまだ未定)、ココを選んで良かったと思っています(もちろん35年ものローンを組んでいるわけですが ^^;)。なお、一度自宅の夜空の明るさを測定したところ、20.0 mag/□” という感じでした。一方で、車で1時間くらいかけてよく訪れる遠征撮影地だと、21.2 mag/□” という感じで、国内でも指折りの空が残されている感じでしょうか。


今回、本当に懐かしき矮新星の連続測光観測をやったわけですが、2児の父ということもあり(長男はいよいよ4月から小学生!)、あくまでマイペースにやっていく予定です。子どもを寝かしつけていたら、自分もそのまま一緒に寝てしまうこともよくあります。何より撮ったデータで研究をするような野心もありません。でも、こういう観測はやっぱり好きなんだなぁ、というのが正直なところです。また何か観測したら、ここにアップするかもです。あと機材関係の話題なども。

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傘と星座

※これまで、仕事で蓄積してきた天文系の工作や実験などについて、備忘録がてらこの blog に記録しておくことにする。

さて、星座傘といえば、群馬のOさんが開発されたこれ(星座早見傘)が業界では大変有名である。実用性を兼ねており、教育・普及の現場で色々な方が活用されていることと思います。

そういった中、もっと簡単な工作で(小さな子でも)、星座や夜空に親しみを持ってもらえればと思い、2016年度に我流の超簡易星座傘を考えたことがありました(星座早見的な実用性は無い)。

【準備物】イベント中に使ったスライドより抜粋

用意するものは、100円ショップのビニール傘(6本骨)、大中小に切り抜かれた星型シール、星座シート6枚(自作)である。

【台紙にあわせて星型シールを貼っている様子】

イベント参加者の作業じたいは非常に単純で、傘をひろげた状態で、星座シートを下にしき、星座の形(星の位置)にあわせて星型のシールを貼るだけである。(オプションとして、カラーの油性マジックで、星座線を引くのもアリだろう)

【星型シールの貼り方 / 星の明るさとシールの大きさの関係】イベント中に使ったスライドより抜粋

一応、星の明るさは考慮して(超大雑把に)、大中小の星型シールはある区間の等級に該当するようにした。ただ対象が小学校低学年だったこともあり(学校ではまだ星座のことすら学習していないため)、星の色までは再現しなかった。星型シールの色はランダムに準備し、子どもたちが好きな色で星座を作る形式をとった。そのため女の子なんかは、ピンク一色を頑張って寄せ集め、キュートな北斗七星ができたりもしていた。ちなみに、星の色と表面温度の関係は、発展的な内容として小学4年時に学習するため、対象(学年)によっては、星型シールの色を考慮してあげても良いだろう。

100円ショップ (ダイソー) で買ったホログラムシール.

なお、星型のシールはホログラムシールを用いて作成する。この商品は100円ショップにて折り紙サイズで売っていたものである(1つ5色×2枚ずつ、計10枚入り)。私の場合、これを星型のパンチで、自分でひたすら打ち抜いて準備した。ちなみに、このホログラムシールは粘着面(裏面)も銀色のホログラムになっており、シールを貼った反対側からもキラキラ見えるのが嬉しいポイントだったりする。

大中小の星型パンチ。中サイズ(中央)のパンチは100円ショップ。それ以外は楽天などで探したもの。

星型のパンチは大中小、それぞれサイズ感をあーでもない、こーでもないと試行錯誤し、以下のようなサイズで打ち抜けるものを選んだ(パンチは上の写真の通り)。大サイズは約2.5cm、中サイズは約1.5cm、小サイズは約1.2cm。イベントでは当時、35セット準備する必要があったので、大サイズは175個、中サイズは840個、小サイズは420個の星々を打ち抜いた。大・中のパンチはテコの原理式なので指の負担が少ないが、小サイズは鉛直に押し切るタイプで、失敗も多く(指が一番疲れる)、準備に最も苦労した点かもしれない。

ちなみに、100円ショップを巡っていると、星型のシールそのものが、売っていることもあるので、うまくイイものが見つかれば、修行のようにパンチをやる必要は無いだろう (^^; あと、星型パンチを複数用意できる(資金面に余裕がある)場合は、参加者に打ち抜いてもらうのもい良いかもしれない。

もし興味のある人は、以下に星座シートなどのファイルを置いておくので、天文の教育・普及(非営利)が目的であるなら、ご自由にお使いください(この記事のコメント欄に「使わせてもらうよ」と一言あると嬉しいかも)。スライドはあくまで参考程度に (^^;

シート内には北斗七星、しし座、はくちょう座、こと座、カシオペヤ座、オリオン座があります。しし座を除いて、小学校でも学習するものばかりです。本当はさそり座も入れたかったのですが、夏に偏るのでイベントでは除外(さそり座といて座のシートも作っていましたがお蔵入りっす)。

本工作はJAXA宇宙教育センターが後ろ盾となる「コズミックカレッジ」内で行ったものです。実施は2017年2月(2016年度)で、実施報告が JAXA のホームページで公開されている。

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γ Per の観測 (2019/11/14~11/30)

デジカメで観測した γ Per の2019年における食.

2019年11月14日~30日までの γ Per の光度曲線です。とりあえず、食は終わりました。残念ながら、天候の関係で第3, 第4接触のあたりを観測することができませんでした。FB には暫定的な光度曲線を UP していましたが、ボトムの部分のばらつきが大きいような気がしていました。それで、1回の観測でおよそ4~6枚の画像を撮っていたので、それらを全部測定。同じ日の画像でも V は比較的ばらつきが少なかったですが、B, Rc は日によっては 0.1 mag 程度ばらつく場合もありました。上記の光度曲線の測光値は、日毎に平均をとったものを採用しています。さて、一応これから VSOLJ-obs にも報告をしようと思います。

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γ Per の観測 (2019/11/19)

11/18 は予報通り悪天候でした。11/19 は観測ができ、測光してみるとB, V は 11/17 より約0.1 mag は暗くなっていそうです。Rc については 17日とあまり変わらず。11/19 のデータはエラーが少し大きいので、再測定をするかもです。第二接触は 11/18 だったんですかねぇ?!とりあえず、ライトカーブは暫定的なものとしてご覧ください。

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γ Per の観測 (2019/11/17)

γ Per の変光の様子 (B channel).左が 11月17日,右が16日の画像.

 

γ Per の食がはじまったと思われます。前日の画像 (B ch.) と比較しても、暗くなっているのがわかります。一応、測光してみると以下のような暫定値を得ました:

PERgamma 201911172344 4.01B Iak
PERgamma 201911172346 4.02B Iak
PERgamma 201911172344 3.12V Iak
PERgamma 201911172346 3.14V Iak
PERgamma 201911172344 2.67Rc Iak
PERgamma 201911172346 2.71Rc Iak

平常時と比べると B band で約 0.4 等、V band で約 0.2 等の減光でしょうか。Rc も減光してそうな気がしますが、ばらつきもあるので、もう少し様子見ですね。ちなみに、一気にボトムになっちゃたのかと思いましたが、過去の観測によれば、あと0.1等くらい暗くなるのかもしれませんね。明日の動向も気になるところですが、徳島は明日から天気が崩れそうです。もう数日観測して、観測点が増えてきたらライトカーブも作ろうと思います。

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γ Per のモニター開始

EOS kiss Digital X7i + EF 40mm F2.8, ISO100, 絞りF4.5, 露出20sec. 数字のついた星を比較星としている (計9星).

色々と思い出しながら、自己流でやっていたデジカメ測光観測で、γ Per のモニターを開始しました。かつてデジカメで ζ Aur の食を (特に B band で) 観測できたので、γ Per も同じように減光が捉えられる気がします。早速、11月14日と16日の晩に撮ったデータを測光してみました。

PERgamma 201911142142 3.63B Iak
PERgamma 201911142142 2.94V Iak
PERgamma 201911142142 2.59Rc Iak
PERgamma 201911162157 3.60B Iak
PERgamma 201911162157 2.96V Iak
PERgamma 201911162157 2.64Rc Iak

まだ食は始まっていない感じでしょうか。しばらくモニターを続けてみようと思います。なにぶん観測リハビリ中なので、値は暫定値です。よって VSOLJ への報告はもう少し様子を見てからにします。

なお、機材やカメラの設定は写真につけたキャプションの通りです。フォーカスは電子制御なので、再現性を保つためにピントリングをビニールテープで固定して動かないようにしています。あと架台には nano.tracker を使っています。観測じたいは自宅の玄関先で5~10分もあればできるので、大変お手軽です。RAWデータのRGB分解については、UGEM を使わせて頂いています(昔は IRIS を使ってました)。測光や標準変換なんかについては昔と変わらずです(マカリィ + 自作のRコード)。

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UGEM (ゆげむ) の測光と設定

UGEM (ゆげむ) の測光に関わる設定について、Kai さんや Mdy さんから同じようなコメントを頂きました。早速ありがとうございます☆

広視野撮影の場合、当然周辺減光や端のあたりは像の歪みもあるので(測光値に悪影響を与えるゆえ)、これを測光の対象としない設定があるとのことでした。具体的には測光設定の『画面測光範囲』という項目内で、【円内のみ】を指定すべし、ということです。Kai さんが教えてくださった数値も参考にしながら、とりあえず私は%で指定することにし、色々試したところ自分の機材 (EOS kiss Digital X7i + 50mm F1.8; 絞りF3.5) では90%であれば、良さそうな感触です。

あと、光度計算区分というところは、それぞれどういう結果がかえってくるのか、他の設定は同じにして、同じ画像を測光してみることに(VSOLJ-obs に報告した画像とは異なる画像を使ってます)。

全体平均 1次関数 2次関数 アンサンブル
CRBT 10.02 9.99 9.97 9.93
CRBRY 9.58 9.52 9.50 9.48
CRBAB 9.04 8.94 8.94 8.94
CRBAG 9.29 9.21 9.20 9.19
CRBAL 8.37 8.22 8.27 8.27
CRBCD 10.68 10.70 10.69 10.59
HERU 10.78 10.81 10.80 10.68
HERSX 8.24 8.08 8.14 8.14
HERBE 9.20 9.12 9.11 9.11
HERNP 10.20 10.18 10.16 10.10
HERV604 11.24 11.30 11.31 11.14
HERV653 10.89 10.93 10.92 10.79
HERV890 9.22 9.13 9.12 9.12
HERV894 8.22 8.06 8.12 8.12
HERV900 8.68 8.55 8.57 8.58
HERV901 8.62 8.49 8.52 8.52
HERV909 8.52 8.38 8.41 8.42
HERV926 9.13 9.04 9.04 9.04
HERV1226 9.83 9.78 9.76 9.73
測光誤差 0.282 0.277 0.277 0.277
比較星数 2945 2951 2953 2920

# ここで測光誤差とはヘルプによれば「測光に使用した比較星の平均誤差」とのこと。
# ほかの画像でも大概 0.2 mag はあるのですが、広視野ゆえ?!

さて、星によって、なんとも言えない部分もありますが、
1次関数、2次関数、アンサンブルは似たような結果です。一方で全体平均はそれらに比べると少し暗い値になる傾向があるようです(今のところ、私はマニュアルに従って2次関数を使っています)。

それから、一応撮影時は同じ観測領域を2~3枚撮っていました。ついでなので、同じ領域の画像(3枚)を複数測光すると、どのくらいばらつくのか見てみることに。
# 何故か1~2枚でしか測光されない星もありました。
# 3枚とも測光できている星を赤色、2枚測光できたものを緑色にしています。

object mag
LIBR 10.74
LIBU 9.78
LIBU 9.71
LIBU 9.90
LIBV338 11.25
LIBV338 10.99
OPHV2129 10.97
SCOBK 10.20
SCOBK 10.27
SCOBK 10.16
SCORZ 9.33
SCORZ 9.40
SCORZ 9.42
SCOV1026 9.04
SCOV1026 9.04
SCOV1026 8.95
SCOV1053 8.88
SCOV1053 8.82
SCOV1149 10.33
SCOV1149 10.27
SCOV1149 10.20
SCOV1315 9.46
SCOV1315 9.42
SCOV1315 9.53
SCOV894 10.88
SCOV894 10.62
SCOVZ 10.85
SCOX 11.30:
SCOZ 10.39
SCOZ 10.33
SCOZ 10.40

このとき環境設定で以下の値は

・星認識(最低画素数) = 12
・星認識(最高値輝度) = 7

として、測光方法の設定値は

・アパーチャー手動(恒星径 = 1, スカイ内径 = 8, スカイ幅 = 8)
・光度計算区分 = 2次関数
・画像測光範囲 = 円内のみ -> 90%

としました。まず結果から見るに(良い感じに見えるデータもありますが)、少なくとも0.1~0.2等のばらつきは覚悟しておく必要がありそうです。この3枚の画像の測光についても、環境設定や測光設定を色々試しました(設定が適切でないと?!同じ星でも最大で0.5等くらい結果が異なることがありました)。上記はその検証の中で、最も良さげな結果を挙げています。

最もばらつきを抑えられた要因としては、アパーチャーを手動にした点でした。最初はアパーチャー自動でやっていましたが、この手法は1つの画像内での最適なアパーチャーを設定してくれる関係で、画像ごとにアパーチャーのサイズが微妙に異なることになります。それで「これ、同じ領域を短時間で撮ってるからアパーチャー・サイズを同じにしても良いのでは?」と思い、手動設定を試してみることに。

UGEM (ゆげむ) ではアパーチャーを手動設定にすると、同じサイズのアパーチャーが複数の画像で適用されます。その効果あってか?!、見た目にばらつきは抑えられた感じです。なお手動での設定値は、まず自動ではじき出されるサイズを参考に、3枚ともに使えそうな値を適当に決めました。ただ、たった3枚でばらつき具合を見るのは物足りない気もすします。一度、一つの領域を10枚以上は撮って、検証してみたいところです。

今のところ思うのは(当然のことではありますが)、同じ機材や画像であっても、UGEM (ゆげむ) の設定値次第で測光結果が変わってくるので、そこは観測者で最適な設定値を色々吟味する必要がありそうです(特に広視野撮影は?)。こういった検証をもう少しやってから、VSOLJ-obs に報告すべきでだったなと… ちょっと反省中(ソフトの便利さにうかれてしまいましたorz)。

ただ、 Kai さんによれば、なかなか良き結果が得られているというご報告もあるので、どこか私の使い方が悪い面もあるやもしれません。広視野観測の場合は、10枚程度の画像を得て、平均値を報告するのが無難でしょうか。便利なことに、UGEM (ゆげむ) には観測報告用の形式を見れるウィンドウ部に【同一合算】というチェックボックスがあり、そこを押すと平均値を与えてくれます。

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2019/06/24の観測

久々にスカっと晴れたので、デジカメ観測をしました。今回は U Sco 、T CrB、アルタイル付近を中心に入れて、3カ所撮りました。なおレンズは、Canon の撒餌レンズこと EF 50mm F1.8 II を使っての広視野撮影です。絞りは F3.5, ISO3200, 露出は30秒。架台はお手軽な nano.tracker です。あとフォーカスは微妙に甘くしてあわせました。

とりあえず、UGEM (ゆげむ) で196件の測光結果が出力されました (# U Sco 異常なし!)。一応 KWS などとデータを見比べて、怪しいのは除外して75件のデータを VSOLJ に報告しました。現状、チェックが大変なのもありますが、半分以上のデータを捨てている状態です。結果が怪しいものは、大概 …

目的星に対して他の星が重なっている or 非常に近い星がいる
画像のかなり端に写っている
画像の端で星像が悪い

などの理由がよく当てはまりましたが、時々上記に当てはまらないものもありました。このあたりは、測光の設定をもう少し検討してみる必要性があるでしょうか。とりあえず、メモがてら、現在の設定(スクショ)を残す:

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γ Per の食に向けて

先日、某所でγ Per (P~14.5 yr) の食が2019年末にあるという話を聞きました。どうやら、この話題は2015年の某会議で岡山の O 氏が発表をされています(資料はこちら)。

この星は ζ Aur みたいに、短波長側での減光が深いようで、少なくとも B band での観測が望まれます。しかし、約3等星の測光になるので、観測には色々と工夫がいりそうです。ちなみに、私は2011年頃にζ Aur の食をデジカメで観測し、ばらつきはありますが B, V で変光を捉えることができました(参考: 過去 blog, 変光星観測者会議2012の集録原稿)。ところが、この観測データを VSOLJ-obs に報告し忘れていたので、7~8年の時を経て、今日報告を行いました。

zeta Aur の光度曲線 / 2011年時の食 (VSOLJ Light Curve Generator より)

さて、γ Per のB , V の減光幅を考慮すると、おそらくζ Aur のときと同じ要領で観測すれば、デジカメでぼちぼちのデータが得られるのではないかと想像しています。それまで、UGEM を使いながら、観測者としての勘も取り戻していきたいところです。

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UGEM (ゆげむ) を使ってみた

2019年6月12日の晩、久々に変光星観測をするためカメラ (DSLR) を空に向けました(自宅のベランダから)。測光には VSOLJ で話題の増光監視ソフト UGEM (ゆげむ) を初めて利用させて頂きました。

マニュアルを見ながら初期設定をし、はじめは色々設定をミスりながらも… 何とか正常に動かすことができました。テスト時の機材は EOS kiss Digital X7i + 50mm, F1.4 です (架台は nano.tracker)。この組合せだと対角で約30°はあります。撮影はとりあえず適当に Her あたりを撮りました。UGEM で測光してみると高速でマッチングや測光が終わり、変光星ごとに四角くトリミングされた画像がリスト化され… うひょー!なにこれ、ホンマ凄い。色々感想はあるのですが、とてつもなく便利なソフトで本当に驚きました。

あと通常、観測をする人は画像の上を北にするかと思いますが、ポータブル赤道儀に自由雲台を載せて撮るような場合は、画像の南北がかなり無茶苦茶になります。そんな画像でも中心座標さえ把握してファイル名に反映させれば、きちんと測光してくれましたので、その点も素晴らしすぎる!と思いました。

そんなこんなで気をよくして、他の領域 (Aql, Peg あたり) も幾つか撮り、UGEM で測光すると、100件以上の結果がすぐに吐き出されました。このとき、測光方法の設定をマニュアルを見ながら色々試しました。ちなみに結果として出てくる星は、知らない変光星ばかりなので、念のため KWS などとじっくり比較し、明らかに変なのを除いて VSOLJ-obs に報告しました。

測光結果が悪かった星の要因としては、

・星が重なっている
・アパーチャー測光だとスカイの部分に (多分) 別な星がいる
(リスト画像に任意でアパーチャーの範囲を示す機能もあると判断しやすい?!)
・測光対象が画像の端に近い

でしょうか。ただ上記に関連しない星であっても測光値が怪しいのも幾らかありました。実は使っているレンズが古いので、レンズ由来と思われる色収差などが盛大に出ています。もしかしたらデジタルカメラ向けの新しめのレンズを使えば、改善する可能性もあるでしょうか。今後は別なレンズでテストしたいと思います。

なお撮影時の設定は Her あたりは

・exp. time 20sec, ISO 1600, F1.4 -> F2

Aql, Peg あたりは

・exp. time 20sec, ISO 3200, F1.4 -> F4

でした。F4 に絞ったのは周辺の星像を改善するためです。

それにしても、このソフトの登場で特にデジカメ測光観測のデータ処理が格段に楽になったと思います。製作者のK氏ならびに、開発協力・普及に尽力された Mdy さんには、恐れながらここに深く御礼申し上げる次第です。しばらく、UGEM で広視野観測を続けてみたいと思います。

ちなみに、広視野観測を続けるとなると、一つ期待してしまうことがあります。それは、やはり新天体(新星など)の検出です。Mdy さんにお伺いしたところ、UGEM では新天体が写っていたとしても、ソフトからのリアクション機能は無いとのこと。一方で UGEM は K氏製作の CCDF という新天体検出ソフトがベースになっていることも知ることができました。新星好きとしては、この CCDF というソフトウェアも大変興味があるところです☆

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